50歳女家族でこの子との愉快な思い出話で盛り上がる

 

50歳女家族でこの子との愉快な思い出話で盛り上がる

私は50代の主婦で、夫・娘・息子の4人家族です。

以前は私の母も一緒に住んでいましたが、2008年5月に乳がんを患い亡くなりました。

母は気配りの出来る優しい性格であったため、子供たちは2人とも母になついていました。

その母が他界してしまい、高校生と小学校の高学年だった多感な子供たちは拠り所を失ったように気落ちし、なんだか家族がバラバラになったような空虚な気持ちで過ごしていた半年後、小学生だった息子が「犬を飼いたい」と言い始めました。

そういえば亡くなった母も私も犬は大好きで、いつかは飼いたいと思っておりました。

母を亡くした寂しさも癒えなかったので、思い切って生後2か月のオスのチワワを家族として迎えました。

私の中では「家族がまた増えた!」という幸せな思いでこの子を迎えたのを覚えています。

それからというものは子供たちも夫も、帰宅するとまずこの子の顔をみては笑顔にさせてもらい、この子のおかげでまた家族が一つになりました。

本当に本当に・・・我が家の宝物でした。

色々つらいことがあっても、この子を抱っこしながら泣いてるとつぶらな瞳でじっと私の顔を見て傍で黙って寄り添っていてくれました。

ただ、いまだに後悔しているのが、あまりに可愛がりすぎてついつい人間の食べ物を食べさせてしまったこと・・・ドッグフードを段々食べなくなり、獣医さんとも相談しながらなるべく低カロリーのものを選んではいましたが、やはり体が大きくなっていきました。

さらに呼吸器の病気を発症してしまい、8歳の誕生日を迎える直前に天国へ召されていきました。

人間と同じように家族の見守る中、小さな棺にはこの子が大好きだったおやつや、ぬいぐるみ、家族からの手紙を詰めてお葬式をしました。

今、ペットは家族のように考えておられる方が多いようで、こういったペット専用の火葬・お位牌作成をしていただけるところがあります。

もうすぐ3年経ちますがまだこの子のお骨は骨壺に入って我が家の御仏壇に安置されています。

お位牌はこの子の写真が印刷されたクリスタル製のもので「ありがとう、ずっと一緒だよ」の文字が印字されています。

幸いにして我が家の菩提寺ではペットの供養塔も建てているので家族の・・・いえ、私の気持ちが整理できたら、あるいは私が年老いてあの世に逝くときに一緒に埋葬すればいいという気持ちでいます。

今、骨壺は可愛らしいスカーフで包まれていて、毎朝「おはよう」、出かける時は「行ってくるね」帰宅したら「ただいまー」を普通に語りかけています。

勿論携帯の待ち受け画面はこの子の”笑顔”の写真。

天国に召された1年間(普通より長いかもしれません)、近所で犬の姿を見るのも、テレビで犬の番組を見るのも、チラシの写真ですら嫌でした。

「この子はいないのに何で・・・」と言葉では表現できない思い・・・せめて姿が見たい!という意味不明な思いからネットを検索してたら、何とこの子にそっくりな人形を見つけました。

アメリカからの輸入ですが目を閉じて眠っている姿のもので電池を入れると呼吸をはじめ、おなかが呼吸音とともに収縮するという何ともリアルな人形です。

3000円ほどしましたが、この時の私は藁をもつかむ思いでこの人形を即購入しました。

今でも私の作業机から一番よく見える位置に汚れないようにビニールでカバーして安置してあります。

邪魔にならない限り出来るだけこの子の居た形跡を残して、それを見ながら家族とこの子についてのなるべく面白い思い出話で盛り上がる、そうやって少しずつ傷が癒えていったように思います。

今では近所を散歩しているワンちゃんに自分から近寄って声を掛けるほどになりました。

今は魂となったこの子も、私がいつまでも悲しんでいる姿をみたくないでしょうから。

この子はいつまでも私たち家族のそばにいるのですから。