47歳男 飼っていた金魚たちは死んでも楽しかった思い出は死なない

 

47歳男 飼っていた金魚たちは死んでも楽しかった思い出は死なない

私は47歳です。

男です。

5年ほどまえ、飼っていた金魚が立て続けに亡くなった経験をお話したいと思います。

飼うようになったきっかけは子供がもらってきたからでした。

もともと自分から金魚を飼う予定はありませんでしたが、地元のお祭りで子供が金魚すくいでもらってきました。

最初は二匹でしたので、家にあった金魚鉢で飼い始めました。

そして、お祭りのたびに子供が金魚すくいをしてはもらってくるかたちになり、最終的には6匹になりました。

その頃にはさすがに手持ちの金魚鉢では手狭になり、新しく大きめの水槽を買いました。

それに伴って、下に敷き詰める砂利とか、水草とか、必要なものを一式揃えていきました。

飼っていくうちにだんだんと愛着がわいていきました。

最初はなんとなくながめていただけでしたが、毎日エサをあげたり、仕事から帰ってながめているうちに、だんだんと可愛くみえて来ました。

子どもたちと一緒に水槽を眺めたり、それぞれの金魚に名前をつけたりしていると、見ているだけでも幸せな気分になれるのです。

金魚たちはすくすくと大きくなっていきました。

金魚といっても微妙に種類が違ったようで、大きくなるにつれてその違いがはっきりしていくのが分かるのも楽しく感じていました。

飼い始めてから2年ほどたった頃です。

一匹の金魚がなんだか元気がないように見えました。

身体に白いカビのようなものがついているのです。

いろいろ調べて、違う水槽で身体を洗ってあげたり、栄養のあるエサを考えたりと手を尽くしました。

しかし、数日後、朝起きて水槽に目をやると、水面にその金魚が横を向いて浮かんでいるのが見えました。

死んでしまったようでした。

いくら金魚とはいえ、それまで一緒に生活してきた家族に違いはありません。

胸がつかえるような気持ちになりながら家の庭に埋めてあげました。

その後、水を入れ替え、他の金魚たちに影響がないようにと細心の注意を払って飼っていたつもりでした。

ところがそれでは終わらなかったのです。

まるで順番が来るように、一匹また一匹と、時間を置きながらも確実に弱っていき、最後は死んでしまうのです。

最後の一匹になってしまったときは本当に泣きそうな気持ちでした。

やがてその一匹も他の金魚たちと同様に、弱って死んで行きました。

全ての金魚を亡くしてしまい、空っぽになった水槽を見たときの無力感はいまでもはっきり覚えています。

いろいろ手は尽くしたつもりでしたが、結果としてはすべて死んでしまいました。

当時はとても悲しかったし、何か他に出来たのではという気持ちが無いわけではありません。

しかし、たとえ2年ほどの短い期間とはいえ、自分の子供たちと一緒に育てることが出来たという思い出はちゃんと残すことが出来たと思います。

悪いことばかりではなかったと、前向きに考えられるようにしています。

金魚たちは死んでしまいましたが、思い出は死なないと気を取り直すようにしています。